websig#25の感想

事前のイベント告知では、モデレーター陣の発言において、「硬派」「固い」という単語が存在した。
社会貢献といういつもとは違う内容ゆえ、これらの単語があったのかもしれない。
しかし、今回参加してみて、全然そんなことはなかった。
2010年以降を語る上で、たくさんのTipsが盛りだくさんであったと感じている。
長文にはなるが、私見も交えて感想を書きたい。

いかに自分が無知だったか・・・

各スピーカーより日本国内における現状、特に米国における歴史とWebサイトの紹介があった。
ソーシャルWebに関連して、いろんなWebサイトが存在していることがわかり、改めて自分の無知を痛感することとなった。

以下は、今回および事前調査において知ることとなったWebサイトである。

ソーシャルWebの進歩の差

単純に日本と米国を比べても、日本がはるかに遅れていることがわかった。
上記に列挙しただけのWebサイトを見るだけでも、その充実度は天と地の差であろう。

米国ではソーシャルWebに対する理解が進み、企業や裕福な人からの寄付が手厚い。
ところが、日本では認知や啓蒙がこれからという段階。
この差というのは非常に大きいと思うね。
どうしてこの差が生まれているかといえば、認知や理解の広さや深度が違うに他ならないと考えた。

日本における社会奉仕に対する問題

企業や団体は真剣にCSR活動をするようにはなってきたが、個人が知識を貸すということに対する偏見や抵抗は存在すると考えている。

会社の事業内容を見て、「ぜひ、~について子供たちに教えて欲しい。」みたいな要請が発生し、実際に現地に出向いて話すことは、「会社としてのCSR活動」である。
しかし、一個人が所属する企業や団体に知らせずに、自分が持っている専門知識の中から世の中に役立つことを話した場合、これは疑われる行為と見なされることだろう。

理由して、

  • 人事規則などの社則による縛り
  • 「あくまで組織という単位で動く」という思想の存在
  • 「知識を貸すということが社会貢献になっている」という認識の低さ

があると考える。

日本における奉仕の考え方

日本国内において奉仕に対する考え方とは何だろう?ということになると、草刈、ゴミ拾い、募金に代表されるように、「社会奉仕=体を使った貢献」という考えが圧倒的に強いと思う。
1995年1月の阪神・淡路大震災を契機に発生した、有志が震災の地に出向いてボランティアをするという動きも「体を使った貢献」という枠に入る。

2015年前後から本格的に到来するといわれている知識社会を目前に、「個人・自分が持っている知識を社会に対して貸すことという許容ができるか、実行ができる」のかどうか?
ソーシャルWebを日本国内で構築、展開していく上で、我々にとって試金石であり、試練を与えられると思ったほうがよいだろう。

知識社会におけるビジネスモデル

今回の話を聞いていると、なんとなくではあるが見えてきた。

「自分はこういう知識を持ち、このようなことで貢献ができます。」という能力をNPOやNGOに登録することが、ビジネス業界におけるモデル構築の叩き台となり、社会のプラットフォームになるということだ。
登録された情報が蓄積されてくると、「各業界から集結したブレイン・バンク」を形成する。
そして、必要なタイミングで必要な人材を確保することが容易になる。

これは、21世紀のJust In Time(JIT)というべきものだろう。
20世紀のJITは、「必要なときに必要なだけの材料や部品を調達する」という考え方であった。
21世紀のJITは、「必要なときに必要なだけの知識、経験、頭脳を調達する」という考え方になると僕は思う。

社会貢献の再定義

マズローの法則に沿うなら、自己顕示の時代から自己投影の時代に移行してきている。
人々の価値観が変化すると、奉仕に対する考え方も変化すると考えている。

オットー・シャーマー氏の『Theory U』におけるレベル4の考え方が世の中に浸透してくると、

  • どうして、奉仕という空間に自分はいるのか?
  • 世の中に対する貢献とは何か?
  • 人々と助け合うとは何か?
  • 奉仕を通した生きがいとは何か?
  • 奉仕を通した人間の関係は何か?
  • CSRを行わなければいけない会社や組織と個人の関係は何か?
  • 自分が奉仕を行うことによる貢献の価値とは何か?

といった、そもそも論に対する議論、奉仕に対する再考をしようではないかという機運の高まりが発生するのではないかと考えている。
その結果、21世紀型の社会貢献の再定義をしたいという、人間の心理がはたらくことになるだろう。

ICT関連者の活躍の場

前のエントリーでも書いたとおり、知識社会やソーシャルWebが台頭する2010年以降において、ICT関連者の活躍が生み出す価値の大きさは計り知れないと考える。

今回のスピーカーとなった3つの組織において、NGO/NPOが置かれている状況を「経営の5原則」に当てはめると、
金:助成金、活動資金の不足がある。
物:事務所や場の提供について不足はない。
人:意識の高い人は多くいる。
情報:情報の発信において弱みがある。
管理:当局における審査、協力したいと考える人に対する管理がしっかりしている。
という感じになるのか、と考えた。

今回の話からして、特に金と情報において弱みがあるということがわかった。
ICTの力により世界中に情報が発信されると、知名度の向上により、必要な資金や人材が短期間で集めることが容易になると考える。

あとは、社会貢献に関連した情報コンテンツの支援、充実にも関与していくことだろう。
物質やサービスを通した自己投影型の成長に加え、「社会貢献を通して成長する自分」「社会貢献を通して成長する子供」のように、社会貢献を通した自己投影型の成長が今後は盛んになることは間違いない。
その結果、そう遠くない未来に、情報コンテンツの属性の一つに加わってくると考える。

倫理観、価値観、道徳の再構築

20世紀型の右肩上がりの経済で人々の生活が豊かになった結果、教育や人々から道徳が失われ、倫理観が崩壊した。
2010年以降をやっていくにあたり、ソーシャルWebや社会奉仕が、圧倒的な信用力を持った存在になるのではないかと思う。

時代背景は、成長社会から循環型社会となっていくのは明らかである。
時代が移行していくにあたり、限りある人的資源、自然資源をいかにして回していくのかということに向かって、人々がいかにして自分の才能を謳い社会に役立てていくか?について、考えていくことになるのではないか。
倫理観、価値観、道徳の再構築は間違いなく発生すると考えているが、教育において中心に語られるのは、ソーシャルWebや社会奉仕になることだろう。

変化についていくこと

とにかく、時間の流れは速い。
1年があっという間に経過するのだから、今から5年後なんてあっという間だ。

今回、社会貢献というテーマではあったが、世の中が大きく変化していることを痛感せずにはいられなかった。
組織に依存していたのでは、世の中の流れを肌で感じ、動きについていくことはままならない。

これからは個の時代となる以上、思い切って個人として動こうじゃないか。
そのほうが、変化についていくのは容易だよ。
今回のwebsigは、非常に勉強させていただいたと同時に、今年に知ることとなったこれからのトレンドの内容に結びつくことが多かった。

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